理科 海老澤慎一
探究部・ワンダーフォーゲル部顧問
東京海洋大学海洋環境保全学科卒
海洋生物学博士
※頭に載せているのは「メンダコ」のぬいぐるみです!
―海老澤先生は、タコの研究をしていたということですが、どんなことを研究テーマにしていたのですか?
海老澤:簡単にいうと、「タコの捕食行動」です。タコは、貝を食べるときに無理やりこじ開ける場合、穴を開けて毒を入れる場合など、色々あるんですよ。それが個体によって違ったりするので面白いんです。あとは、タコの記憶力の実験もしました。すぐ覚えちゃうタコ、覚えても忘れちゃうタコ、覚えること自体放棄しちゃうタコなど、タコによって個性があるんです!生徒と一緒だなと思います(笑)
―そのタコの研究で博士号をお持ちですが、博士号をとるってすごいことですよね!その時大変だったことなどを教えてください。
海老澤:研究は、出口が見えないものです。果たして自分がやっていることが正しいのかわからない…仮に正しくなくても続けなくてはならない。これは苦しかったですね。あまりにも苦しくて、父親に「もう博士号はとれないかもしれない」と電話をしたことがあったんです。夜にも関わらず車で飛んできてくれた姿を見て、「あきらめずに頑張ろう」と思えました。また、指導教授がとても厳しく丁寧に指導をしてくださり、粘り強く思考を重ね、自ら答えを見つける態度を叩き込まれました。この苦しい研究生活は、私の人生の核であると同時に、教員としての在り方に大きな影響を与えています。
―具体的にはどんな影響をもっていると思いますか?
海老澤:何よりも「自信」を手に入れられたことが大きいです。先が見えなくても、悪いことがあっても、慌てず、「何とかしよう」、「何とかなる」という大きな視点を持てたんですよ。これは生徒にも伝えていきたいと思っています。それから、これまで多くのことを研究してきましたので、知識はたくさんもっていると思います。授業で、教科書にない話ができるのが楽しいですね。「こんな面白い生き物がいるんだよ!」と生徒に話し、食いついてくれるととてもうれしいです。
―駒大高校の生徒たちの印象はどうですか?
海老澤:色々な子がいますが、皆、芯は素直でまっすぐですね。こちらが本気でやったことにはちゃんと応えてくれます。そんな生徒たちの力になってあげたいです。それから、自分の高校時代と比べて、「部活」というものの存在の大きさを感じます。何より、みんな仲がいいですね。個別に仲がいいというのはよくあると思うんですが、クラスや部活のまとまりや絆の深さは、駒大高校の特徴だと感じます。
―海老澤先生は今年初めての担任をもっていますが、いかがですか?
海老澤:研究と同じで、「自分がやっていることは正しいのだろうか?」と悩むこともあります。でもとにかく一生懸命やって、いい思い出をたくさんつくってあげたいなと思っています!
―最後に、駒大高校に興味をもった中学生の皆さんに、メッセージをお願いします!
海老澤:駒大高校は、色々なところに居場所を見つけられる学校です。部活、勉強、行事…やる気さえあれば、どんなところにも活躍の場があります。失敗しても、笑っていてください。そしてなぜ失敗したか、ちょっと反省すればいいんです。明るく、粘り強くいることが、将来につながっていくと私は思っています。
―ありがとうございました!中学生の皆さん、学校見学会に来ていただけると、かなりの確率で海老澤先生に会えますよ!気軽に話しかけて、タコのことなど聞いてみてくださいね!